2021年度小中学校英語 教科書に見る変化

2021年度の新しい教科書が届きました。
小中学生は無料で提供される教科書を、一般人も有料で入手できます。
高校生になると教科書は有料になりますが、一般人も同じ価格です。

当然現役生が優先なので一般購入は4月半ばからの受け渡しになります。
今回は小5から中3まで、全部新しい教科書を予約して楽しみにしていました。

次の写真は三種類の東京書籍の中学生用教科書です。
一番上が今年からの教科書です。
真ん中が昨年までの、下がその前の教科書。

見開きページ、学習の大きなテーマは基本的には変わらず。一年生が「英語で世界とつながろう」二年生が「英語を通じて世界を広げよう」三年生が「英語を通じて世界を見直そう」です。

今回新しい発見が三つありました。
一つ目はQRコードから各単元の単語、本文の音声を聞くサイトに飛べること。
二つ目は中学校の教科書は各単元が取り上げる文法が目次で明示されていること。
三つめは中3の教科書の最初の見開きページにSDGs(持続可能な開発目標)がどーんと紹介されていること。

一つ目について
GIGAスクール構想における具体的取り組みのひとつが一人一台デジタルデバイスです。デバイス、活用できますね!QRコードを読み込んで、何回でも音声を再生できるなんて!自主学習も強力に支える、良い意味で劇的な変化だと思います。対面授業が不要になるわけではないです。

二つ目について
教える側としてはすぐにポイントが確認でき助かります。言葉を体系的・分析的に考える子には頭の整理の助けになるでしょう。高等学校の英語学習へのスムーズな移行にもなるでしょう。ただ、指導において小中学校で文法用語に偏り授業をすることには気を付けなければと思います。目標は「理解と定着」であり、その子によりアプローチは違うと思うからです。

三つ目について

なるほどな~という思いが強いです。英検でもよく世界規模の社会課題が取り上げられます。環境、文化的性差、人種、都市と郊外、エネルギー等々について。世界各地で似たような問題を抱えているため「理解できる」状況があり、それが「英語」という教科で取り上げられ問題提起される構図はあると思います。英語以外では道徳・公民・倫理で扱われる内容かしら。

SDGsはそれらの社会課題をまとめて、持続可能な開発=Sustainable Development のための 17の目標=Goalsを掲げているものです。「世界の共通言語」と一般的に認識されている英語で「世界共通の社会問題と、世界の人々が生きていくための行動指針」を学ぶことは合理的であると思います。

同時にSDGsはおばあちゃんおじいちゃんの教えのようなものでもあるなァ、分かる人は昔っから分かっていて、その精神は昔話や物語や生活を通して伝えられてきたはず、およそ問題の根底にあるのは人の業…。という思いも生まれてきます。I respect 宮沢賢治. 

なお教科書は教科書販売会社から、あるいは取り扱いのある本屋さんを通して購入できます。私は広島共販という教科書販売会社からインターネットで注文しています。
https://www.hirokyou.co.jp