英語ができるとは?

英語で本や新聞や文献を読みたい(読解力)
英語で音楽や映画を楽しみたい(聴解力)
英語で会話・討論したい(聴解力、話力と、コミュニケーション力)
英語で手紙やメールや論文を書きたい(文章力)
英語で仕事したい(求められる力は仕事によって違う)

全てにおいて、難度の違いがありますよね。
全てにおいて、内容の違いがありますよね。
全てにおいて、必要性や興味関心の違いがありますよね。
読み、書き、話す、聞く、そもそも母国語でも得手不得手がありますよね。

外国語の習得は一部の天才を除いて易しいものではないと思います。
また興味関心、自分にとっての必要性が大きく影響すると思います。

「英語ができるってどういうこと?」という、「はじめのそもそも」について、認知心理学の研究者である今井むつみさんが連載をしています。

英語学習における今までの「神話」を検証し、効果的な方法について、認知の仕組みから考えた説明がなされています。
読み物としても面白く、この連載読みたさにテキストを購入しているところもあるでしょう。

私は、自分に必要な英語ができることが一番大事だと思っています。会話ができなければ英語力があるとみなされない潮流を感じますが、根本的には違うと思います。会話が必要だとしても、「どういう人とどういう場面で会話するのか」で求められる言葉は違います。ですから「英語ができる」という評価は、非常に曖昧なものだと思います。

もちろん、知識が豊富なことは感心されていいことでしょう。

ただ「英語力云々」と言う時、私が少し身構えてしまうのは、それは結構大変なことを意味しているんではないだろうかと思うからです。「国語力」とはなんだろう、にも繋がります。

とまれ、私は今、英語指導や翻訳、通訳的な仕事をしています。「その時求められること」に足る英語力、あるいは自分の総合力を高めていくことが私には大切で、NHKラジオを聴くのもその一つの方法なのでした。