趣味の外国語の効用

外国語を使う必然性はない、しかし外国語を学習することの意味は?

自分のしていることに不安になるとき、クエスチョンが浮かんできます。

歩きながら考えていて、「楽しんでいいし、クラスを開講していいのだ」という一つの答えが出ました。

たとえば俳句、短歌、川柳の同好会。母国語での文芸に親しむ方はたくさんいらっしゃいます。ことばを使った知的遊戯は、楽しいだけではなく多少負荷もかかります。頭と心のエクササイズです。また、読書会という集いもあります。本について語り合うことで自分の思考を整理したり深めたり、思わぬ発見を共有したりできるのだろうと思います。

外国語学習においても「必要だから」とは違う、純粋に意味が分かることの喜び、表現の相似や差異の発見、(深いところではなくても)使って通じることの気持ちよさ、等があって、それはものすごく広義でいえば「知的遊戯の一つ」なのではないかと。そして私はそういうことが好きで、かつ分かち合いたいのだなぁ…。

必要があってもなくても
一人で勉強する → 理解し覚える
誰かに教えてもらう → 理解を確実にし深める
仲間と集って使う → 今の知識と知恵をフル活用することで、頭も気持もよく動く
(そして私の場合、使ってみると定着することが多いです。)

効用や愉しさは、それぞれ別にありますね!

趣味の外国語学習は、日常生活から離れているからこそ、新鮮な時間になり得ると思います。

開講しているクラスの皆さんにおかれましては、おひとりおひとり感じ方は違うと思いますが、どこかの部分でたのしみを共有できますように。

(2018年付記)
*外国語学習そのものが、脳のトレーニングになる、という説を発見しました。
BBC 6 Minute English Episode 160407 / 07 Apr 2016 Brain training
http://www.bbc.co.uk/learningenglish/english/features/6-minute-english/ep-160407

<引用>Dr Catherine Loveday, neuropsychologist:
Continually just stimulating the brain – things like learning a language, learning music, just educating yourself, seems to continue to build up that cognitive reserve. So even if people take up languages or take up other things later in life it will give them a degree of protection.
(神経心理学者のCatherine Loveday博士:脳を刺激し続けること—外国語学習や、音楽を学ぶなど、つまり自分を教育すること—が「認知的予備力」を高めるようだ。すなわち、言語学習や何か他のことを始めるのが人生の後半だとしても、ある程度、認知の衰えを防ぐことになるだろう。)